岐阜ペインクリニック卯月医院
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院長  加藤 利政

 今年は開院して十四年目、頑張っております。次の話はそれ以前のもので、ちょと古くて恐縮ですが、御読み頂ければ幸いです。
 曇り空の下、“鰻はやはり関東風だなあ”なんて考えながらドライブしていたから、季節はちょうど今頃。岐阜市から関市に向かっていた僕は国道156号線ととあるモールの前を走る道の交差点の一番前で、赤信号のため停車中。国道156号線は一車線。停車している対向車も、後続車も結構な数。対抗車線の信号前後には駐車スペース。交差する道路から右左折して、横の対向車線に入る車はなく、スッカラカン状態。そして左の道路は粋でいなせな鰻屋に続くのだが、国道に沿って走る路面電車の踏切があり、後方からの踏切の警報音。
 “この踏切も遮断機がもうすぐ下りるんだろうな。”と思い始めたその矢先に突然のサイレン音。バックミラーで後ろを覗き込んでみると、後ろにスッカラカンの対向車線を逆走する暴走車とかなり間をあけたその後ろで「その車止まりなさい。」と警告している岐阜県警察と書かれたパトロール車。徐々に両車の間隔は縮まってきている感じ。
 とうとう左の踏切の警報器が鳴りだし、信号は全赤状態。スピードを弛めた暴走車は交差点の手前で急ブレーキを掛け、信号手前の駐車スペースをオーヴァーランして後部を振りつつかなり危なく左折。下り出した遮断機の下を潜ってまた逃走。間髪を空けずに現れたパトカーはブレーキを掛け、交差点の向こうの駐車スペースで停止後、バックにて右折、そして再び前進。しかしほぼ下りた遮断機のため、再度バックにて右折した後、今度は対向車線を順走し、遮断機の開いた所から線路を渡って追走再開始。
 これはフィクションではありません。本当に現実の話です。とっても怖かった。当たり前ですよね、だって逃場が全くないんですよ。もし一台でも車が動いていれば大惨事、だって逃げるのに懸命なあの暴走車にぶつけられたら一溜もありません。停車中の全車が、良くて車の大破、悪ければ大怪我ってムードでした。でも不思議な事に怖い反面、なにか映画でカーチェイスを見ているような他人事の臨場感があった事は否めません。一瞬の出来事すぎて、白昼夢でも見てた感じと言うのが適切でしょう。ですから、“パトカーは遮断機を壊して追走するんじゃないか?”なんて思ってました。
 岐阜県警の運転能力、これには驚愕いたしました。あの交差点での2回の方向転換は極めてスムーズで、微塵も危険さを覚えませんでした。速度が出ている場合の急な方向転換のお手本と感じた位でした。さらにマナーの良さに感銘しました。あの時遮断機を壊して追走すれば、確実に御縄に掛けられたでしょうに、それを敢えてわざと行なわずに、物を壊す痛ましさを教える姿はまたお手本で、映画やテレビと本物との違いを実感しました。そして最後まであきらめない態度、素晴らしかったです。
 一番吃驚した事は、このパトカーの運転手がうら若きお嬢さんであった事です。踏切での切り返しから僕の車の横を走り抜けるまで、一番前でばっちり直視しましたから絶対間違いありません。元来男女間に能力差などありえないと言う立場の僕がこんな事を書くなんて馬鹿げてますが、スタントマン顔負けのカーアクションが出来る婦警さんを眼の当たりにして本当に感動しました。
 ここで思考は夢の中へ。防衛医科大学校御出身のある先生との会話の中で、「体育の授業でスキーをした際の教官はすごかった。オリンピック級の腕前。だって一年中雪を求めて訓練しているから。」を思い出した僕は、カーチェイス見物の後暫くこう考えていました。“警察や自衛隊の中にきっと超A級のスナイパーはいる。あの婦警さんの運転才能を見出した能力と運転技術をあそこまで向上させた訓練内容、そしてスキーの教官の一年を通しての弛まざる努力が両者共にある。狙撃の面でもそれは起こり得る。どんな遠方からでも一円玉を撃ち抜ける射撃手がいるはずだ。だけど大きな声で言ってはいけない。あの金華山の天辺から僕の頭にスコープを向ける天才が現れるかもしれないから。”
 アメリカで実験していた時に、一日でマウス12匹を常に手術する僕にボスのリチャードはよく“Genius”と言ってくれました。そりゃ、他人の4〜6倍のスピードだったから当たり前ですよね。「日本でも誰か言ってくれねえかな、こんなに努力しているのに。」と以前からの独り言。しかしまだありません。僕の日本での上司は実験中、「おまえ、努力はするなあ・・・・。」とよくぼやいていたから、これも当然ですか。
 さて襟を正して行儀よく!

 平成29年は多くの手術と神経ブロックを行なわせて頂き、一重に患者各位の暖かな御支援の賜物と感謝致しております。
 さて人は痛い事が嫌いです。当院では、御相談だけされ、手術を御受けにならなかった方や、神経ブロックは所詮注射なのでいやだと仰られる方が少ないながらもやはりいらっしゃいます。その反面、多くの方は痛みの怖さを振り切り、手術および神経ブロックに同意されます。その決意に触れた時、その尊厳さに心打たれる気持ちになります。そして病状の改善や完治を迎えられた時、よく頑張って下さったと頭が下がる思いでおります。
 人は病気から治らなくてはいけません。そのためには手術や神経ブロックが絶対に必要になることがあります。その思いで日々努力しておりますが、何かお気づきな事が御座いましたら、御遠慮なく仰て頂ければ幸甚です。

 これまでの診療で得たものは、
“交感神経活動はブロック療法のみ治療可能である。”
“手術は芸術でなく、学問である。”    
                                      と言う事です。

 専門的治療が少しでも患者各位に恩恵をもたらすことができれば、
これに勝る幸いはないと思っている今日この頃です。

-English is available in April Clinic-

P.S. 私の診療のモットーは“会話”です。手術やブロック療法を行うにあたって、絶対に必要なものは“信頼”と考えております。しかし人と人とのふれあいの中では、疑問や不信がまま生じます。それを解決する手段は“会話”しかないと信じているからであります。したがって、一人あたりの診療時間が結構長く、スタッフからよくあんなくだらない話が続くものだと言われております。以前、全身麻酔中は患者との会話がおこりえない麻酔科に勤めておりましたので、会話に飢えているのかもしれませんね。

岐阜ペインクリニック卯月医院

学歴:
昭和56年3月 岐阜大学医学部卒業
職歴:
昭和56年4月 岐阜大学医学部麻酔学教室に入局する。入局後、岐阜大学医学部付属病院麻酔科での勤務を中心とし、関連病院への出向、国立小児病院への国内留学、東京女子医科大学での透析療法従事職員研修、および米国ボストン市タフツ大学医学部麻酔学教室への留学を行う。
平成 8年9月 美容外科・形成外科に従事する。
平成17年4月 卯月医院を開設する。
資格:
昭和59年 2月
昭和62年 2月
昭和62年10月
麻酔科標榜許可
麻酔指導医
岐阜大学にて医学博士の学位を受く

卯月医院 〒502-0803 岐阜市上土居一丁目7番2号 TEL 058-295-1219
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